翌日の東京は快晴。
東京タワーの向こうに白く浮かぶ富士山を見て、「ああ、東京からは富士山が見えるんだなぁ・・・」としみじみ思ってしまいました。
なんせ関西人なもので。
大江戸線に乗り込み、麻布十番の六本木ブルーシアターへ。
その名の通り青い。
手前のもみじはまだ青々してますが、奥の木の紅葉がきれいですね。
ロビーはこんな感じで、劇場というよりはライブハウスのような塩梅。
「ポゥ!」と言う事で、同じポーズをして写真を撮りたかったが、一人身にはあまりにもハードルが高すぎた・・・。
いや、スタッフのお兄さんに頼めば撮ってくれたとは思うのですが、さすがにそこまでの勇気は私にはありませんでした。
実は結構小心者なんです、ええ。
で、公演の内容なのですが、正直なところ、『THIS IS IT』のような歌やダンスのクオリティを期待するとちょっと拍子抜けすると思います。
ま、これは当たり前なんですけどね。
特に男性シンガー陣はタイトなスケジュールのせいもあってか、声が荒れている人が多かったです。
高音も低音も出しにくそうにしていた。
ダンスも、わりと皆さん好き勝手に踊っている感じでして、本当に当たり前なのですが、「本物」には敵わない。
体の中から、音楽やリズムが生まれて来るようなダンス。
体中からリズムが発散されて、観ているこちらの体まではずんでくるようなダンス。
音楽の視覚化、目で見る事の出来る音楽、それが私にとってのマイケル・ジャクソンのダンスなんですよ。
そんなダンスを踊れるのはマイケルしかいない。
とても楽しかったのですが、一方で「本物」はもう二度と観る事ができないのだ・・・・という動かしようのない現実も胸を突きまして、泣き笑いしながら踊るという、傍から見るとかなり不気味な人になってしまいました。
もう「MAN IN THE MIRROR」とか、あの映画のラスト、マイケルが青い光を浴びて両手を広げてストップモーションになる映像が目の前に浮かんでくるんですよ。
これが涙なしに聴けるわけがない。
どうもマイコーの死は、いまだに抜けない棘として心に刺さりっぱなしでして、動かすと痛いんですわ。
やっぱり悔いが残ってるからだろうなぁ・・・完成直前で、永遠に消えてしまったコンサート。
偉大なる才能を、最期まで苦しめ続けてしまったという後悔。
久しぶりに『THIS IS IT』の中で輝いているマイケルに会いに行こうと思わせてくれた公演でした。
うーん、大阪でも一回くらい観に行こうかしら。